舘源・舘林喜助 
 舘林喜助氏は、有田焼「源右衛門」ブランドで有名な源右衛門窯、故五代舘林源右衛門の三男に当たる。
  源右衛門窯の先代、六代源右衛門(金子源氏)は現在のようなブランドを育てた中興の祖だが、五代の直系ではなかった。また源右衛門窯には現在は襲名した源右衛門は存在しない。喜助氏は五代の直系で現在も作陶している数少ない作家である。 
  喜助氏は、さすがに古伊万里、鍋島、さらに「源右衛門」に似ている部分もあるが、それ以上に独自の世界を持っている。本人は、「伝統にとらわれず、可愛いものを作るよう心がけている」と言い、形も絵も自らで考案する。白磁に草花や鳥、魚を描くことが多いが、その絵柄、色使いは、自然・写実でありながら独創的であり、可憐であり華麗である。
  本人は作家活動を好まず、展覧会出品をしない。作るものは、あくまで皿、カップなど日常使いの食器が中心で、陶芸界でその名は目立たずご存知の方は少ないでしょう。しかし、その作品は、有田の伝統の中できわめて新鮮であり、あらためて焼き物の美しさを教えてくれる。これに接して有田焼を見直した方も多くいます
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2020年3月インタビュー