賞美堂本店
   賞美堂本店は有田の産地商社の最大手です。産地商社は中小数多くの窯元の製品を集約し、消費地向けに販売するのが役割です。この産地商社の力が強いことが従来からの有田焼の流通形態の特徴です。ただ、賞美堂は単なる流通業者ではありません。従来から独自のデザイン開発に取り組み、それを協力メーカー、窯元に委託して製造しており、むしろメーカーと言った方がよいでしょう。自らのブランドとして「其泉」(きせん)を持ち、いまや扱いの9割は其泉製品です。
 賞美堂を現在まで育てたのは蒲地昭三会長ですが、2000年から娘の桃子さんが社長に就いています。同社のキャッチフレーズは「時代を超えて美しく」で、古伊万里を含む有田焼の伝統を現代に生かそうと努めています。「染錦」など絢爛から古伊万里文様の製品のほとんど唯一の継承者です。
また、「普段使いで、手に入りやすいものを提供していきたい」と、日常使える食器を手ごろな価格で供給できるのも同社の特徴です。製品はどれも伝統の香りをかもしながら同時に洗練されています。
 2013年新入荷   CACOMI シリーズ