ぬくもりのある
素朴な染付磁器 
山口洋一さん
  佐賀県有田で、染付専門、伝統絵柄をベースに、自由で素朴な匂いのする食器を作る山口洋一さん。東京・銀座の三越銀座店で展示会が開かれたので、お話をうかがった。
 

−元々家業がやきもの業だったのですか。

山口 そうではありません。しん窯に10年ばかりいて、25年ほど前に独立しました。

−奥さんと一緒に作陶を。

山口 家内(久子さん)と二人でやっています。僕がロクロをひいて、絵は家内の方が多いです。僕も少しは描きますけど。

−販売は。

山口 基本的に産地の問屋さんを通してやっています。こういう形(直接販売)はあまりないですが、お話をいただいて、日本橋三越にはここ10何年か毎年行っており、銀座は今年が初めてです。

−染付専門なのですね。

山口 磁器の染め付けが食器としては一番いい素材だと思います。清潔感があるし、丈夫です。特に染め付けは電子レンジや食洗機もOKです。赤絵になるとそれができないものもあります。

−絵柄は。

山口 基本的に昔からある伝統的な絵柄をモチーフにしています。ほとんど昔のものを参考にしますが、そのまま写してしまうとちょっと古くさくなってしまうので、そこは少しアレンジはしているつもりです。

 

−他の窯と素地が少し違いますか。

山口 天草(陶石)ですが、素地は鉄分が多い土です。真っ白だと冷たい感じがするのであえて青みの出る土を使っています。

               (202163日)
 山口洋一工房器展 
 2021年6月2日(水)〜6月15日(火)
 銀座三越 本館7F

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